パーソナルカード以外はある？ETCカードを個人が審査なしで発行する2つの方法！

個人が審査なしでETCカードを作る方法はある？

「急な旅行の予定ができてETCカードがほしい」「クレジットカードを持っていないけれどETCカードを発行したい」とお困りの方は多いのではないでしょうか？

個人が審査なしでETCカードを作るとして、以下2つの方法が挙げられます。

上記の方法は審査なしでETCカードが作れるため、過去のクレジットカードの信用情報に問題があってもETCカードを持つことが可能です。

ここからは、審査なしでETCカードを作るそれぞれの方法について詳しく見ていきましょう。

方法①家族カードを発行する

ETCカードを審査なしで作る方法として、家族カードを発行する方法があります。

家族カードとは、クレジットカードを持っている家族に発行できるクレジットカードのことを指します。基本的な機能は本会員クレジットカードと同じであるため、買い物の支払いや特典サービスの利用が可能です。

なお、家族カードに付帯されているETCカードは審査なしで発行できます。家族カードを発行する手順は以下の通りです。

ただし、家族カードは本会員の承諾が必要なため、家族会員が自身の判断でETCカードの発行はできません。

またクレジットカード会社によっては、そもそも家族カードの発行やETCカードの発行ができない場合もあります。

方法②ETCパーソナルカードを発行する

ETCカードを審査なしで作る別の方法として、ETCパーソナルカードを発行することも挙げられます。

審査なしで発行できるETCパーソナルカードについて、詳しく見ていきましょう。

ETCパーソナルカードって？

ETCパーソナルカードとは、NEXCOをはじめとする首都高速道路株式会社や阪神道路株式会社、本州四国連絡高速道路株式会社の計6社が共同で発行するETC専用のカードです。

クレジットカードと連動していないため、ETCパーソナルカードの発行の際には審査がありません。

しかしクレジット機能はないため、ETCパーソナルカードは有料高速道路でのみ利用でき、買い物やネットショッピングの支払いはできません。

また、年会費やデポジットの初期費用もかかるため、料金面で通常のETCカードよりも高くなってしまう可能性が高いです。

ETCパーソナルカードと通常のETCカードの違いを下表にまとめました。

以下では、ETCパーソナルカードの特徴を詳しく見ていきます。

審査不要で誰でも作れる

ETCパーソナルカードの特徴として、審査不要で誰でも作ることが可能です。

ETCパーソナルカードが審査なしで作れる理由として、事前にデポジットを預ける仕組みを採用しているためです。通常の利用料金は金融機関の指定口座から引き落とされますが、支払いが滞った場合はデポジットから回収されます。

ETCパーソナルカードは審査なしで申し込めるため、信用情報に傷がある方でもETCカードを発行することが可能です。

ただし、ETCパーソナルカードの限度額はデポジット額の80％に設定されています。仮に限度額を超えてしまった場合は利用を停止されるため、未決済額が80％を上回らないよう注意が必要です。

利用状況を簡単に確認できる

ETCパーソナルカードは「My Pasoca」と呼ばれる会員専用サイトで利用状況が簡単に確認できます。My Pasocaで確認できることを以下にまとめました。

My Pasocaでは利用状況や利用明細を確認できるため、利用停止にならないようにデポジット額を調整可能です。高速道路を利用する都度、My Pasocaを確認して必要な金額をこまめに振り込むようにしましょう。

ETCパーソナルカードを発行する方法

ETCパーソナルカードを発行する手順は以下の通りです。

ETCパーソナルカードを発行するときの注意点

ETCパーソナルカードを発行するときの注意点として以下が挙げられます。

ここからは、それぞれの注意点について詳しく見ていきましょう。

年会費が必ずかかる

ETCパーソナルカードを発行するときの注意点として、年会費の1,257円が必ず発生します。

一方で、ETCカードを利用すると各種割引制度が適用されるため、年会費の元を取ることも可能です。各種割引制度の例として、以下の点が挙げられます。

上記割引により、利用料金の30%分お得になります。そのため、頻繁に高速道路を利用する方や、旅行で遠出した際は一度の利用で年会費の元を取ることができるでしょう。

デポジットが必要になる

ETCパーソナルカードを発行するときの注意点に、デポジット（保証金）が必要になる点も挙げられます。

先述の通り、ETCパーソナルカードは事前にデポジットを預けることで、金額に応じた限度額を設定しています。

上記のようなデポジット方式は、万が一利用者が料金を支払わない場合でも、デポジットから回収できるようにするためです。

なお基本的には高速道路の利用料金は、口座から引き落とされる形です。デポジットは、あくまで保証金の役割を果たしていることを覚えておきましょう。

クレジット機能がない

ETCパーソナルカードを発行するときの注意点は、クレジット機能がない点もあります。

クレジット機能がないため、高速道路の料金の支払いにのみで利用になります。また、通常のクレジットカードのように、利用金額に応じたカード会社独自のポイントを貯められないデメリットもあります。

申込書の記入が必要になる

ETCパーソナルカードを発行するときの注意点として、申込書の記入が必要になります。

ETCパーソナルカードは郵送で手続きをする必要があり、ネット申し込みができません。郵送でのやり取りのため、ETCカードの発行までに時間がかかります。

申込書はインターネットからダウンロードするか、ETCパーソナルカード事務局へ連絡して取り寄せることもできます。

なお申込書の記入には、以下の書類が必要です。

口座振替以外で支払いができない

ETCパーソナルカードを発行するときに注意する点として、口座振替以外で支払いができない点も挙げられます。そのため、クレジットカードでの支払いや銀行振込などは基本的には対応していません。

口座振替の締め日と引き落とし日は以下の通りです。

例外として、登録している振替口座の預金残高が不足していた場合のみ払込用紙が送られてきます。

なお、残高不足で支払えない状態が続くと、強制解約になる可能性があります。残高不足で強制解約にならないためにも、月末までに必要な金額が預けられているか確認する習慣をつけておきましょう。

即日発行ができない

ETCパーソナルカードを発行するときの注意点に、即日発行はできない点もあります。

手続きが順調に進んだとしても、郵送でのやり取りやデポジット入金が必要なため、ETCパーソナルカードの発行には約1か月の期間を要します。

このように一定の時間がかかるため、急な旅行や出張などでETCカードを急ぎで利用したい方にはデメリットと言えるでしょう。

上記を考慮すると、ETCカードを利用する予定がある方は、時間に余裕を持って申し込みすることをおすすめします。なお、ETCカード機能のついているクレジットカードの場合は、即日発行できるものもあります。

ETCカードを即日発行できるクレジットカードについて詳しく知りたい方は「最短即日発行できるETCカードはある？店舗受け取りですぐに作れるカードを紹介」を参考にしてください。

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審査が不安な方におすすめなETC付きクレジットカード3選

ETC付きクレジットカードの中でも、審査が不安な方におすすめのカードとして以下3枚を厳選しました。

上記3種類のカードは、ETCカード以外にもさまざまなメリットのあるクレジットカードです。

ここからは、それぞれのクレジットカードを詳しく見ていきましょう。

エポスカード

エポスカードは、丸井グループが発行するクレジットカードです。

家族会員カードの発行に対応していないため、ETCカードは本会員のみ発行できます。また、ポイントの有効期限が2年と短いため、折角貯めたポイントがいつの間にか失効してしまう可能性があります。

一方でエポスカードのメリットは、ETCカードの年会費が無料な点です。また、ETCカードの利用分の0.5％がエポスポイントで還元されます。貯まったポイントは、マルイの店舗やネットショッピングなどで利用できます。

エポスカードは、飲食店や遊園地で優待を受けられる場合が多いため、ETCカードを利用して外出した場所でもお得に利用できるでしょう。

イオンカードセレクト

イオンカードセレクトは、イオンクレジットサービス株式会社が発行しているクレジットカードです。

イオンカードセレクトのデメリットは、引き落とし口座の指定がイオン銀行のみである点です。また、旅行傷害保険が付帯していないため、旅行の際は別途保険に加入する必要があります。

一方でイオンカードセレクトのETCカードには、車両損傷お見舞制度が付帯しています。仮に車両を損傷した場合でも、年に1度まで一律5万円のお見舞金が受け取れるため、安心して車で外出できるでしょう。

またイオンカードセレクトをすでに持っている場合は、ETCカードを最短翌日に発行できます。そのため、すぐにETCカードを利用開始できるメリットがあります。

さらに毎月20日・30日のお客様感謝デーでは、全国のイオングループで買い物すると5％OFFになり、日用品や洋服をお得に購入できます。

イオンカードセレクトは「イオングループでよく買い物をされる方」や「ETCカードを急いで発行したい方」にはおすすめなクレジットカードです。

楽天カード

楽天カード株式会社が発行している楽天カードは、常に1.0%以上のポイント還元率を受けられるクレジットカードです。

楽天カードのデメリットには、期間限定ポイントの利用先に制限がある点があります。また、配信されるメールの数も多いですが、気になる方はメールの通知設定で解決できるでしょう。

楽天カードのメリットとして、ETCカードでも通行料金に対して1.0％のポイントの還元率を受けられます。貯めたポイントは楽天市場やポイント加盟店で利用できるため、よりお得感を感じやすいでしょう。

また楽天カードでは、海外旅行傷害保険や海外レンタカーサービスなど海外で利用できる特典も豊富にあります。

楽天カードは「お得にETCカードを利用したい方」や「よく海外に行く方」に特におすすめの一枚です。

ETCカードの審査に関するよくある質問

ETCカードはブラックでも持てる？

ブラックだとクレジットカードの審査に落ちてしまうため、ETCカードを持てません。

カード発行会社は、個人の信用情報をもとにカード発行の可否を決めているため、ブラックの場合はETCカードの発行は難しいでしょう。

上記を考慮するとすでにブラックになっている方は、ETCパーソナルカードの発行が最良であると言えます。また、家族カードは発行してもらいETCカードに申し込みも検討する価値はあります。

無審査で法人が持てるETCカードはある？

無審査で法人が持てるETCカードとして、ETC協同組合のカードがあります。

高速道路専用ETCカードでは、休日割引や深夜割引なども適用されます。法人ETCカードについて以下にまとめました。

まとめ

この記事では、審査なしで発行できるETCカードについて説明しました。審査なしで持てるETCカードには「家族カード」や「ETCパーソナルカード」があります。

ETCパーソナルカードは年会費やデポジットが発生するため、事前に把握しておくことが必要です。また、即日発行できないため、前もって申し込みすることをおすすめします。

なお、審査が不安な方でも本稿で紹介したおすすめのクレジットカードから、ETCカードの発行も可能です。

志塚洋介（監修者）

志塚行政書士FP事務所：http://www.shizuka-office.com/index.html

証券会社で個人の資産コンサルティング業務を経験。不動産会社へ転職し管理不動産の入出金管理を行う。その後独立し、行政書士として相続・遺言の手続き代行など民事を中心に、FPとしては証券会社での経験を活かし資産運用や不動産関連を中心にアドバイスやセミナー、執筆活動など幅広く業務を行っている。また、YouTubeでの投資情報動画も好評。

専門・得意分野：資産運用・相続・遺言・許認可・各種文書作成
所有資格：行政書士、CFP・1級FP技能士、宅建士、マンション管理士

監修者コメント
ETCカードは有料道路を利用する方にとっては割引制度があるため現金で支払うよりもお得です。ETCカードといえばクレジットカードに付帯しているものが一般的ですが、ETCパーソナルカードもありますので、審査に不安な方はこちらを利用することができます。また、クレジットカードに付帯したETCカードを利用したい場合は記事で紹介されているカードを中心にカードを選ぶとよいでしょう。なお、ETCカードを車中に置いたままにすると車上荒らしの原因にもなりますので取り扱いには注意が必要です。