こんにちは!ポイエニスタッフのしじみです😊
季節も秋になり、段々と過ごしやすい日が増えてきましたね!
秋といえば食欲の秋・運動の秋・読書の秋と昔からよく言われていますが、今回は「読書の秋」をテーマにしじみがおすすめする小説2冊をご紹介していきたいと思います📖
季節風 秋 / 重松清
秋といえばこの一冊!しじみの大好きな小説家、重松清の「季節風 秋」です。
こちらは季節風シリーズと呼ばれる、春夏秋冬の季節をテーマにした短編集の「秋」篇です。どこかもの寂しく、胸にしみいる12篇の物語が詰まっています。
─ あらすじ ─
「ひとの〝想い〟を信じていなければ、小説は書けない気がする」という著者が、普通の人々の小さくて大きな世界を描きだす『季節風』シリーズ。
同窓会で久しぶりに再会した中年5人が始めた秘密基地の集まりに、一人が息子を連れてきたいと言い出した……(「秘密基地に午後七時」)。
男の子と、離婚する両親との最後の外食を描いた「少しだけ欠けた月」など、ひと恋しい季節にそっと寄り添うような「季節風」シリーズの「秋」物語。夕暮れの空を思い浮かべながら読みたくなる12篇。
ほかに「オニババと三人の盗賊」「サンマの煙」「風速四十米」「ヨコヅナ大ちゃん」「キモンクセイ」「よーい、どん! 」「ウイニングボール」「おばあちゃんのギンナン」「水飲み鳥、はばたく。」「田中さんの休日」収録。
重松清作品は、心の痛みや葛藤、人間関係や家族への想いなど、生きていく上で誰もが一度は感じたことのある感情の表現がとにかく魅力的!
何気ない日常を描いているからこそ感情移入がしやすく、気づいたら涙が頬を伝っています。
重松清は「涙腺キラー」とも呼ばれており、心のデトックスにはピッタリの作家です。ぜひ秋の風を感じながら読んでいただきたい一冊です!
正欲 / 朝井リョウ
こちらもしじみが大好きな小説家、「桐島、部活やめるってよ」で一躍名を広めた朝井リョウの最新刊です。
昨今注目される"多様性"と"性的マイノリティ"を主軸に、正しさの暴力を突きつけられる話題の長編小説です。第34回柴田錬三郎賞を受賞し、2023年には実写映画化も決定しています。
─ あらすじ ─
あってはならない感情なんて、この世にない。それはつまり、いてはいけない人間なんて、この世にいないということだ。
息子が不登校になった検事・啓喜。
初めての恋に気づいた女子大生・八重子。
ひとつの秘密を抱える契約社員・夏月。ある人物の事故死をきっかけに、それぞれの人生が重なり合う。 しかしその繋がりは、"多様性を尊重する時代"にとって、ひどく不都合なものだった――。
「自分が想像できる"多様性"だけ礼賛して、秩序整えた気になって、そりゃ気持ちいいよな」
これは共感を呼ぶ傑作か?目を背けたくなる問題作か?
作家生活10周年記念作品・黒版。あなたの想像力の外側を行く、気迫の書下ろし長篇。
朝井リョウは、誰しもが持ち合わせる人間のどす黒い感情を描くのが抜群にうまい作家です。
特に「正欲」は、固定観念や世間体に影響された人間社会の不条理さを的確に物語に反映し、決して綺麗事を許しません。
物語後半でキャラクターたちが自分の感情を吐露するシーンは、拳で殴り合うボクシングの試合を見ているかのような錯覚に陥ります。秋の夜長にじっくり目を通していただきたい一冊です!
いかがでしょうか!
読書には映画やドラマなどの映像作品とはまた違った魅力があります。普段本を読まない人も、少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです^^
それではしじみでした!