WiMAXのPing値はどれくらい？ゲームが遅いときの改善方法！

Ping値と回線速度の違いは？

Ping値と回線速度の違いについて解説する前に、それぞれの用語の意味がよくわからないも多いと思います。「Ping値」とは、「その回線がどれだけの速度で応答するのか」を示した数字のことです。

Ping値の単位は「ms」で示され、1msは0.001秒を表しています。例えば、Ping値が50msの場合、ある地点まで送ったデータが返ってくるまでに0.005秒かかります。

Ping値とよく似た言葉に「回線速度」がありますが、概念は異なります。回線速度は「上り」と「下り」があり、それぞれ「データをアップロードするとき」と「データを読み込むとき」にかかる時間を示しています。回線速度の単位は「bps」で示され、数値が大きければ大きいほど回線は良いものを指しています。

下表にそれぞれの概要をまとめましたので、参考にしてください。

速度数値	単位	意味
Ping値	ms	回線の応答速度
回線速度	bps	データのアップロード速度（上り） データの読み込み速度（下り）

Ping値が高いとどうなる？

Ping値が高いと、ネットを利用中にさまざまな悪影響が出ることが考えられます。例えば以下のような悪影響があります。

Ping値は反応速度に関係するため、基本的にネットのラグや遅れが発生しやすくなります。

Ping値で検証｜WiMAXでオンラインゲームはできる？

WiMAXは、オンラインゲーム用として利用できる回線のひとつです。一般的なオンラインゲームでは、50ms以下のPing値が推奨されています。例えばWiMAXの最新機種「W06」では、30ms~80msのPing値が出ます。

なおPing値を含む性能は、「モバイルルーター」か「ホームルーター」のルーターの種類によっても異なります。WiMAXをオンラインゲームで利用する際のポイントを、ルーターの種類ごと下表にまとめたので、ぜひ参考にしてください。

ルーターの種類	モバイルルーター	ホームルーター
最新機種	WO6	HOME L02
最大回線速度（下り）	1.2Gbps	1Gbsp
Ping値	30〜80ms	50〜100ms
ゲームの操作性	一般的なオンラインゲームには十分	プレイが厳しい可能性があり

一般的なオンラインゲームであれば、WiMAXでも問題なくゲームをプレイできます。ただし、FPS（ファーストパーソンシューティングゲーム）や格闘ゲームといった、一瞬のラグが勝敗に影響を及ぼすジャンルのゲームには向いていません。

そのため、WiMAXを利用してオンラインゲームをする場合は、どのジャンルのゲームを主にプレイするのか事前に確認しておきましょう。

補足事項として、Ping値は周辺環境によって大きく変動します。例えば、ルーターの種類やネットを利用する時間帯により変わるため注意が必要です。

【プロバイダ別】WiMAXのPing値比較まとめ

WiMAXのPing値は、契約するプロバイダごとに違いがあります。WiMAXのPing値をルーターの機種ごとに詳しく見ていきましょう。

モバイルルーターの場合

モバイルルーターの場合の平均Ping値を下表にまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

プロバイダ	モバイルルーター 平均Ping値
Broad WiMAX	67.89ms
BIGLOBE	69.55ms
GMOとくとくBB	71.52ms
DTI	71.73ms
au	72.41ms
UQ WiMAX	73.00ms
カシモWiMAX	79.31ms

上表の比較は、WiMAXモバイルルーターの「W06」を利用時の計測結果を集計したのです。契約するプロバイダにより少しの差はありますが、ラグや通信速度に大きな影響が出るものではないと言えます。

ホームルーターの場合

ホームルーターの場合の平均Ping値を下表にまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

プロバイダ	ホームルーターの平均Ping値
So-net	63.79ms
BIGLOBE	67.83ms
au	72.02ms
UQ WiMAX	72.90ms
Broad WiMAX	72.97ms
GMOとくとくBB	76.57ms
カシモWiMAX	96.00ms

上表の比較は、WiMAXのホームルーターは「HOME L2」を使用した計測結果を集計したものです。上表からわかるように、ホームルーターの場合でもPing値に大きな違いはありません。

なお、一瞬の判断が重要なゲーム（FPSや格闘ゲームなど）をする場合には30msの違いは大きく影響します。できるだけラグが少ないネット環境が必要な場合は、プロバイダを慎重に考慮した方が良いでしょう。

WiMAXのPing値の測定方法

WiMAXのPing値は、サイトやアプリを用いることで簡単に測定できます。ただし、Ping値は「ネットを利用する時間帯」や「計測に使うサイト」により大きく異なります。

そのため正確な値を知りたい場合は、計測する時間帯と使用するサイトやアプリは常に同じものを使うようしましょう。

SPEED TEST

SPEED TESTは、ボタン一つで簡単にPing値を測定できるサイトです。スマートフォンやパソコンなどの端末は問わず、サイトにアクセスさえできれば誰でも簡単に測定できます。

なお「Ping値」に加えて「通信速度」も測定可能です。SPEED TESTの利用方法は以下のとおりです。

1.サイトにアクセスする

 

2.表示されている項目に問題がないか確認する

出典：https://www.speedtest.net/

3.サーバーが日本になっていなければ「Change Server」で日本のものを選択する

4.GOボタンを押す

出典：https://www.speedtest.net/

5.結果が表示される

出典：https://www.speedtest.net/

みんなの回線速度

みんなの回線速度も、簡単にPing値を確認できるサイトのひとつです。使用する端末を問わず測定できるため、スマホでも簡単に測定が可能です。

みんなの回線速度で確認できる項目は、「自分がサーバーに接続する速度」と「特定の都道府県に住んでいるユーザーと通信できる速度」の2つです。

みんなの回線速度の利用方法は以下のとおりです。

1.「複数の地域のPing測定をする」をクリックする

出典：https://minsoku.net/ping

2.しばらく待つ

 

3.結果が表示される

出典：https://minsoku.net/ping

WiMAXのPing値を改善する方法

有線接続にする

WiMAXのPing値が高いときの改善方法として、「有線接続にする」方法が挙げられます。

WiFiをはじめとした無線接続は、電化製品の電波干渉や物理的な障壁に影響を受けて、通信が不安定になることが多いです。電波干渉を受けると通信自体も不安定になるため、Ping値が安定しにくくなります。

一方で有線接続は、無線接続より通信の安定性が高いため、Ping値の振れ幅が少なくなり、Ping値が改善する可能性があります。

通信モードを確認する

WiMAXのPing値が高いときは「通信モードを確認する」ことで改善する可能性があります。

WiMAXには、WiMAXの回線のみで通信を行う「ハイスピードモード」と、au 4G LTEも合わせて利用する「ハイスピードプラスエリアモード」の2つがあります。

ハイスピードプラスエリアモードに変更することにより、Ping値が向上します。ただし、ハイスピードプラスモードで7GB以上利用すると通信制限がかかり、通信速度が極端に遅くなってしまうので注意してください。

周波数を5GHzに変更する

WiMAXは電波を2.4GHz帯から5GHz帯に切り替えると、Ping値が安定します。5GHz帯は独自の電波で通信することで、2.4GHz帯である自宅の電化製品の電波障害を受けにくくなります。

注意点として5GHz帯は障害物に弱いため、できる限り障害物がない状態で利用しましょう。

最新のルーターに変更する

「最新のルーターに変更する」ことで、WiMAXのPing値が改善することもあります。下表で古いルーターと新しいルーターでPing値を比較しましたので、ぜひ参考にしてください。

ルーター（最新順）	平均Ping値
WX06（最新）	67.76ms
W06	71.93ms
WX05	72.05ms
W05	73.27ms
WX03（古）	74.24ms

そこまで大きな差はありませんが、できる限り最新の機種を利用することでPing値を最小限に抑えることが可能です。

オンラインゲームのFPSや格ゲーをやり込む場合は光回線がおすすめ

オンラインゲームのFPSや格闘ゲームをやり込む場合は、基本的には光回線がおすすめです。特にプレイ中の一瞬のラグが勝敗を分けるような対戦系のゲームジャンルを選ぶ場合は、光回線を使ってゲームをした方が良いでしょう。

WiMAXは便利なサービスで、速度も最大1.2Gbpsと十分ですが、Ping値は安定しない可能性があります。一方で光回線は一桁台のPing値が見込めるため、その安定性は歴然です。