WiFiの通信速度を測定する前に知っておきたいこと

ご利用中のWiFi回線が遅く感じ、具体的にどれくらいの速度が出ているか知りたいと考えていませんか?測定された数値によっては、ネット環境を改善する必要がある場合もあります。

WiFiの通信速度は、無料のスピードテストツールを用いて簡単に測定可能です。アプリやブラウザを介したスピードテストツールでは、主に以下の3項目がわかります。

  • ダウンロード(下り)速度
  • アップロード(上り)速度
  • Ping値

この中でも、特に重視したい数値は「ダウンロード(下り)速度」です。この数値が低いと、Webサイト閲覧や動画の視聴に支障が出ます。

また、WiFiの通信速度を測定する際は、事前に以下の項目について知識をつけておきましょう。

  • 回線速度の単位
  • 必要な回線速度の目安

ここからは、WiFiの通信速度を測定する際に必要な知識や、測定方法についてご説明します。

速度の単位

WiFiの通信速度には「bps」という単位が用いられます。bpsとは「Bit per second」の頭文字を取った略称です。

この単位は「1秒あたりに送信できるデータ量」を示しています。なお、数値が大きくなるほど、通信速度が速いという意味です。

bpsには「M(メガ)」や「G(ギガ)」などのデータ量を示す単位と組み合わせて表記されます。データ量の単位は、1000倍ごとに以下のように変化します。

回線速度(単位:bps)1秒間に転送できるデータ(単位:ビット)
1Kbps(キロビーピーエス)1,000ビット
1Mbps(メガビーピーエス)100万ビット
1Gbps(ギガビーピーエス)10億ビット

必要な速度の目安

WiFiの利用用途ごとに必要となる通信速度について、おおまかな目安も併せて把握しましょう。WiFiに必要となる通信速度は、回線を利用する目的により異なります。

基本的に、データ通信量が多くなるほどより高速の通信速度が必要とされます。用途ごとに必要な通信速度の目安を下表にまとめたので、参考にしてください。

用途必要通信速度(目安)
メールやLINE128Kbps~1Mbps
Webサイト閲覧1~10Mbps
動画視聴5~25Mbps
オンラインゲーム5Mbps以上

用途別に必要なWiFiの通信速度の目安についてさらに詳しく知りたい方は「WiFiの通信平均速度はどれくらい?用途別に目安を紹介!」を参考にしてください。

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WiFiの通信速度を測定する方法・見方

ここまで解説した知識を踏まえて、実際にスピードテストツールを利用し、通信速度を測定してみましょう。

WiFiの通信速度は、以下2種類の方法で測定できます。

  • ブラウザを利用する場合
  • アプリを利用する場合

どちらの方法を用いるかは、測定するシーンや使い方、結果の見方、測定項目などで選ぶと良いです。ここからは、それぞれの使い方や結果の見方をご紹介します。

ブラウザの場合|Mac・Windows

SPEEDTEST

SPEEDTEST」は、ブラウザで利用できる通信速度測定ツールの中で最もシンプルです。利用の際は、SPEEDTESTのサイトにアクセスし、「GO」という丸いボタンをクリックしましょう。

これだけのステップで、測定できます。測定できる項目は以下の通りです。

  • Ping値
  • ダウンロード(下り)速度
  • アップロード(上り)速度

通常の通信速度を調べるにあたり不足はありません。英語のサイトですが、シンプルなデザインのため迷うことなく利用できます。

BNRスピードテスト

ブラウザ上で利用できるスピードテストツールとして「BNRスピードテスト」があります。サイトにアクセスし、画面中央の「測定開始」ボタンをクリックすると測定できます。

BNRスピードテストは、下りと上りをそれぞれ個別に測定できる点が特徴的です。また、測定後にツイートボタンをクリックすることで、測定結果をTwitterに投稿できます。

また、このサイトを利用して測定された通信速度の統計資料が公開されており、回線別の平均速度を閲覧できます。

ご自分の測定結果と照らし合わせて相対的に確認できるため、より自身の回線速度の状況が把握可能です。

RBB SPEED TEST

ブラウザから通信速度を測定できるツールの中でも「RBB SPEED TEST」は豊富なコンテンツを提供しています。他の測定サイトと異なり、いくつかの項目を入力し測定する必要があります。

測定する際は、まず郵便番号と回線種類を入力し、次に契約プランや通信事業者、プロバイダを選択します。契約プランを詳しく把握していない方などは、入力に手間取ってしまう可能性があります。

しかしRBB SPEED TESTでは、全国の通信速度ランキングデータを閲覧できるというメリットがあります。都道府県ごとの回線速度ランキングや平均速度とご自身の結果を比較すると、より相対的な速度を知れます。

USEN GATE 02

USEN GATE 02」は、通信事業者でもある株式会社USEN ICT Solutionsが提供する通信速度測定ツールです。ページ中央にある「測定開始」のボタンをクリックすることで、測定が始まります。

USEN GATE 02では、以下の4項目を測定できます。

  • Ping値
  • ダウンロード(下り)速度
  • アップロード(上り)速度
  • Jitter値

Jitter値も測定できるため、より詳しく通信速度を測りたい場合も不足はありません。さらに、用途別回線スピードが判定されます。

ワンクリックで具体的な回線スピードが表示されるため、明確な利用用途がある場合は非常に参考になります。

ブロードバンドスピードテスト

ブラウザ上でスピードテストできるツールとして「ブロードバンドスピードテスト」もメジャーなサイトのひとつです。シンプルな画面構成で、利用する際迷うことはないと言えます。

赤い「スピードテストを開始する」ボタンをクリックするだけで、測定開始します。「ブロードバンドスピードテスト」で測定できる項目は以下の3項目です。

  • Ping値
  • ダウンロード(下り)測定
  • アップロード(上り)速度

これに加えて、利用エリアやプロバイダごとの平均速度を閲覧できます。ランキング形式のグラフを閲覧できるため、視覚的にもわかりやすく、ご自身の測定結果と比較したい方にも便利なツールです。

アプリの場合

FAST

アプリを用いてWiFi通信速度を測定する方法に「FAST」というツールがあります。FASTは、動画ストリーミングサービスの「Netflix」から提供されている無料アプリです。

非常にシンプルな表示で、広告など余計な情報が一切ありません。アプリを起動するのみで、すぐに測定が開始されます。

通信速度を測定するツールの中でも、最もシンプルかつ手軽に利用できます。今すぐ簡単にWiFi速度を測定したい方は「FAST」を利用すると良いでしょう。

Wi-Fiミレル

アプリでWiFi速度を測定する方法として「Wi-Fiミレル」もあります。Wi-Fiミレルは、ルーターなどのPC、スマホ周辺機器を販売している「I-O DATA」が提供しています。

自宅に限らず、オフィスなどのWiFi環境が測定可能です。このアプリ最大の特徴は、WiFiの電波強度を視覚的に表示できる点にあります。

具体的には「ヒートマップ機能」を利用すると、室内の電波強度が赤から緑で色分けされます。さらに、現在位置の電波強度を0~100の数値で具体的に表示もできます。

室内で電波の届きにくい場所があり悩んでいる方など、視覚的に原因を調べたい場合はぜひおすすめです。

みんなのネット回線速度

アプリでWiFi速度を測定する方法として「みんなのネット回線速度」も挙げられます。みんなのネット回線速度は、各ユーザーが投稿した実測値と比較できるアプリです。

アプリを起動し「回線測定」をタップすることで、利用している回線の情報の選択画面が表示されます。ご利用の回線タイプを選択し、測定開始しましょう。

このアプリでは、以下の3つの基本的な速度を測定できます。

  • Ping値
  • ダウンロード(下り)速度
  • アップロード(上り)速度

自身の測定結果のみでなく「投稿された各回線」や「地域ごとの平均測定値」「ユーザーによる速度評価」などさまざまな情報を調べられます。

数多くのユーザーの投稿を見て比較できるため、より実測値に近い速度を知ることが可能です。

MFR回線速度チェッカー

WiFi回線の通信速度をアプリで測定する場合は「MFR回線速度チェッカー」の利用も便利です。このアプリでは、「測定開始」のボタンをタップする以外に特別な操作は必要ありません。

利用方法はシンプルですが、測定する際に機種名や利用回線を自動的に判別します。この測定結果は、機種別や回線別のランキング形式で比較できます。

また、最近のアップデートにより、4項目でランキングをフィルタリングできるようになりました。

  • 地域
  • キャリア
  • 回線種別
  • デバイス

自身と同じ条件での通信速度を調べたい場合に、非常に便利な機能です。デバイスの機種変更する前の参考にもなるでしょう。

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回線速度を正確に測るコツ

計測は時間帯を分けて行う

正確なWiFi回線速度を調べたい場合、数回に渡り時間帯を変えて測定しましょう。回線速度を測定する時間帯により、結果が大幅に異なることが多いです。

基本的にインターネット回線は、地域ごとに共用のものが配線されています。そのため、利用者の多い曜日や時間帯では、回線速度が遅くなる傾向にあります。

例えば週末の夜間などは利用者が多く、実際に通信速度の低下を経験した方も多いと思います。

時間帯や曜日の条件を変えて、複数回測定することでより正確な測定結果が得られます。

計測環境は毎回同じにする

正確な測定結果を得るには、都度同様の環境で通信速度を測定するようにしましょう。計測環境の変化は、測定結果に影響を及ぼします。

端末自体を変えた場合はもちろんのこと、測定するデバイスとルーターの距離が離れた場合でも回線速度が遅くなる可能性があります。

また、電子レンジなど電波を発する家電の影響を受ける場合もあります。同じ条件や環境が整っているかは、測定する前に必ず確認しておきたいポイントです。

測定対象以外の接続を切る

WiFiルーターに測定対象の端末以外が接続している場合、事前に接続を切っておきましょう。スマホのようなモバイル端末に限らず、WiFi対応家電などさまざまな機器が接続されている場合があります。

接続する機器が多いほど回線の速度は分散され、一つひとつの回線速度は低下してしまいます。特定デバイスの回線速度を測定する際は、他機器の接続を解除することで、正確な結果を得られるでしょう。

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測定結果に不満があるときは?

満足の行く測定結果にならなかった場合、回線速度を改善できないか、以下のような手段を試みてみましょう。

  • WiFiルーターの場所を変えてみる
  • WiFiルーターの電源を再起動する
  • OSのバージョンを最新にする
  • LANケーブルを見直す
  • パソコンのスペックを見直す

これらの対処法をひとつずつ試すことで、本来の回線速度を発揮できるようになる可能性があります。

回線を速くする対処法を詳しく知りたい方は「WiFiを速くする(高速化)方法!設定を変更して電波を強化・増強しよう」を参考にしてください。

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